本初子午線から日本を見て、そして地球を考える

地球と宇宙の神秘
World_map_2004

本初子午線

上図は、本初子午線を中心に置いた世界標準の地図ですが、日本版(日本を中心に置く)の世界地図を見慣れた人達には、「日本軽視の地図」と受け止められるかもしれない。でも、太平洋の広さばかりが目立つ地図よりは、この地図の方が古代からの人の流れ、文化の流れをより感じ易い。そして、大西洋に消えたと云われるアトランティスの話がもしも本当ならば、南北アメリカ大陸に対する歴史の見方は間違っているのじゃないか?とも思える。シベリアからアラスカへ、という順路でなく、西アフリカ=>アトランティス=>南米という人類の旅が可能だったのでは無かろうか?・・・というような空想も、この地図だと浮かんで来る。

経度0度0分0秒と定義された基準の子午線(経線)が、国際的な本初子午線としてIERS基準子午線が使用され始めたのは1980年代からであり、1983年迄に、国際航路の海図は全てIERS基準子午線に書き換えられた。
本初子午線の”本初”とは勿論「最初・首位」という意味ですが、もしかすると、IERS基準の位置は今後また変更されるかもしれない。何故なら、不肖私が「国民の義務だから勉強しろ!」と毎日怒られている洟垂れ小僧だった小学生や中学生の頃、国際基準線はグリニッジ子午線(=エアリー子午線:グリニッジ天文台に合わせた線が経度0度0分0秒)だった。でも、現在のグリニッジラインは、西経0度0分5.3101秒となっている。「5秒もずれた」と言うべきか「僅か5秒」と言うべきか、でも兎に角、グリニッジ子午線=国際標準時間起点ではなくなった。

本初子午線地図で考えてみる日本の位置付け

世界時間の起点(0度0分0秒)を巡る各国の争い(特に、イギリスvsフランス)は面白いのですがそれはさて置き・・・
この地図を見る限り、確かに日本は東洋の外れに思える。新大陸(南北アメリカ大陸)を”手に入れた”ヨーロッパ諸国は、オーストラリアも占領し、ユーラシア大陸の東側(=支那)も切り取って行った。そして植民地競争の最後の地が日本列島となる。この順序になったのは、本初子午線基準の世界地図を見れば納得出来る。日本は、ヨーロッパから見て世界の果てだったのだ。ところが・・・
日本は植民地化されるどころか、丁髷文化と手を切るという大変革を断行して近代化を成し遂げた。最後の最後になって欧米による”世界征服”は成らなかった。
植民地化を免れた日本は、清朝や帝政ロシアに勝利。”東洋の盟主”を主張して、アジア各国・各地域を欧米諸国による植民地支配から独立させるという動きへ向かう。それを日本は「大東亜圏構想」と銘打ったが、結局は、欧米に代わって日本が利益を得ようとした(表現は間違っているかもしれないが)、ただそれだけの事と見られた。特に、日本の近代化に対して最も貢献した(手伝った)と強く自負していた米英は、裏切り行為だと猛反発して、その後の展開は皆知っての通り。裏切り行為と言うより、世界の果てに生きていた蛮族によるアジア支配など絶対に許さない!とする欧米人の憤りだが、この地図だと、空前絶後の「海洋帝国(太平洋帝国)」だった大日本帝国の最大版図を思い描いても、空前絶後とは思えない。日本を中心に置く地図とはその印象が随分違うものになる。

この地図を見る限り、ヨーロッパとかアジアとか言ってないで、やっぱりユーラシアで良いのではないか?とも思えます。それと共に、日本版世界地図を見ていれば日本はオセアニア諸国と共に生きよう!とか思うけど、この地図を見ると、やっぱり日本はアジア(=ユーラシアの一員)だな?とは思える。

いつも自分が見ている光景を、違う角度から見る。そういうことは大事なので、やっぱり、行ける人は海外へ行って、海外からの目線で自国を見るのも良いですね。

ところで、冒頭にアトランティス大陸が云々とか書きましたけど、地図を見ると、大陸とか島嶼の配置とか、地球と呼ぶこの惑星はどうして現在あるこの姿になったのだろう?って思いますよね。

太陽系に於ける地球位置を考える

地球は、直径1万2756km。私達が太陽系と呼ぶ諸惑星の中では、水星、金星に次いで3番目に太陽に近い。そして、(あくまでも私達の現代の科学で見る限りだが)この太陽系の中では唯一生物が存在する。ところで、「この太陽系」と書いたが、この大宇宙の中には幾つも(2000億個超ともその倍の4000億超個とも言われる)恒星がある。そして、地球人は”自分たちの恒星”を「太陽」と名付けた。恒星と恒星を取り巻く惑星(地球も惑星)はまるで違う天体だが、この大宇宙に恒星が数千億もあるのなら、いったい惑星はどれだけあるのか?突然、巨大隕石が飛んで来るのも頷ける。地球科学がまだ及びもしないことが、この大宇宙には無数にある。

月は地球に属し、地球は太陽系に属し、太陽系は銀河系に属し、銀河系は宇宙空間に属する。

地球には生物が誕生した。それは偶然の産物かもしれないが、数千億の恒星がありそれ以上の膨大な数の惑星、それに伴う衛星(地球で言えば月のような存在。地球には月1個。火星には2個。木星には79個。土星には61個(64個)。天王星には27個。海王星には14個。)があるし、「地球外生命体はいない」と断じることの方が無理がある気もする。地球人のような人類がいて、地球人以上に幸せに生きている星もきっとあるだろう。自分達の星が幸せな星だとするなら、自分達以外の星へ行こうともしないだろうから、地球へ来るとしたら本当に侵略性を持った別人類かもしれない。海王星のような何とも不気味な天体に人類がいたら、きっと心も凍っている冷徹人類で・・・わお!ちと、恐ろしい。

スーパー大陸変遷

左から、ローラシア&ゴンドワナ/パンゲア/現在の地球 (Wikipediaからそれぞれの地図引用)

話を戻せば、この地球には、生物が生きていくために必要な酸素をふくむ大気や水が誕生した。太陽から程よい距離にあり、生物が耐え得る気候環境が整った。が、最初からこのような環境があったわけでない。
地球の年齢は、 45.4±0.5億年  (4.54 × 109 年 ± 1%) と推定されている。約46億年前、小さな惑星同士が衝突し合って今のような大きさになった。そしてまた天体(巨大隕石等々)衝突が繰り返し起こり、消えた天体に含まれていた水蒸気や二酸化炭素が原始大気を発生させて地球を包み込んだ。尚も天体の激突は繰り返し起こり、科学的理論では、地球の温度が最も上昇した頃には1000度cを超え、マグマオーシャンと呼ばれるがマグマの海が地表を覆った。マグマオーシャンの内部に起こった様々な現象を書いていくとキリが無いけれど、兎に角、地球は、「」「マントル」「地殻」「地表」という各層で構成される惑星となった。詳しいことは、科学図鑑でもご覧下さい。
そんな高熱時代に”地球生物”が誕生するわけもないが、天体衝突ショーも随分減った地球は、数十億年かけて徐々に冷え込んでいく。すると、マグマオーシャンが固まり大地が誕生し、雨が降り、海が誕生する(そんな簡単な話じゃないけれど、端折ります)。

約7~6億年前、スーパー大陸(ゴンドワナ)と呼ばれる巨大な大地だったが、スーパーブルーム現象(マントルで起きている垂直移動(=上昇流と下降流)の中でも化け物級の現象)によって分裂を始める。ゴンドワナ以前の状態は知らないので書きません。そして数億年が経過する。

多分?2億年前。南半球のゴンドワナと北半球のローラシアが誕生した。つまり、二つの主要大陸が登場して海で隔てられたが、再び近付き合ってパンゲアと呼ばれるスーパー大陸となる。

約9~8千年前。パンゲアは、スーパーブルームの断続発生で砕け散り、マントルに沈み込むなり新たな姿となるなり忙しく変化して、火山台地とか大きな海を幾つも誕生させて、現在の地球の姿を登場させた。この激動期に植物が誕生し、微生物くんが顕れ、遂には、動物(動物の元祖)が登場した。この大陸にあり、あの大陸にはないのに、あっちの大陸にはある・・・という植物や生き物や土成分や岩成分が彼方此方に分散点在する不思議(謎)は、太古の昔の”大陸変化物語”による影響とされる。

逃れられない運命

でも、数億年単位でスーパーブルームは必ず起きるので、現在の姿も必ず終わりが訪れる。マグニチュード9程度の超巨大地震・・・どころでは済まないものだ。なので、残念ながら殆どの人類、動物、魚介類・・・は姿を消す。鳥は生き残るかもしれないが食物も餌もない。いやァ、こういう事はあまり考えたくはないものだ。要するに、超巨大隕石の衝突が起きずとも、地球は、地球として太陽系に生き残る為の自活動を忘れずに行う。残念だが人類の事など考慮しない。つまり、ホモ・サピエンスが地球を支配しているというのは幻想に過ぎず。これだけ地球環境を破壊したのだから、その終焉期には尚更凄まじい事になりそうだが、いや、考えたくはないですね。 原子核をコントロール出来ると考える科学者は少なくないでしょうけど、この地球に対しても月に対しても他の惑星やその他、絶対に手を出したらならない領域は必ずある。

大陸の突然消滅ということが(例えば、アトランティスやムー)人類が誕生して以降にも起きていたとするなら、エジプトの神官がギリシア人に対して「お前らは何も分かっていない。大西洋(或いは、太平洋、インド洋、他・・・)には、巨大大陸があったのだ」と言った話は嘘でもなんでもなかった事になる。そのような巨大大陸を伝って人類移動がなされていたとするなら、現在学校で教えている人類進化の歴史も大きく変わる。でも残念ながらその証明は今のところ難しい。現在よりも、海は遥かに浅かったと主張する人達も少なくないけれど、太古の昔レベルの海に戻ったら、消えた大陸が出て来るか?でもそうすると魚が・・・
よし、今日は魚を食おう。ということで終わりますが、兎に角、違った角度で自分の位置を見てみる(見直してみる)と、考え方にも幅が出て奥深くなれる・・・かもしれない。

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