尖閣諸島の現状
尖閣諸島は我が国”固有の領土”であり譲歩の余地など微塵もない。随って、支那や台湾が領有権を主張することは許し難い。
日本では、以上のような考え方が多数を占める。が、この海域(日本領海内)を支那の海軍が航行し空軍航空機が飛行することは常態化しているし、台湾漁業者の侵入も長年繰り返されている儘である。海上保安庁や自衛隊は、日々、領海・領空侵犯対応に神経をすり減らしているようだ。時折、本当に緊迫した状況のニュース映像などが報じられるけど、「領海侵犯」「領空侵犯」「不法操業」その他、この海域に関する報道に接する毎に、支那や台湾に対して忸怩たる思いが募るばかりとなる日本国民は少なくない筈だ。少なくとも、“主権在民国家”の主権者である日本国民である以上は、国家領域を侵されることに対して無関心を装う事は許されない。
海上保安庁も防衛省(自衛隊)も出来る範囲の事ことはよくやっていると思う。(※因みに水産庁も、主に日本海に於いて、北朝鮮や韓国の不法侵入漁船などに対して警戒行動を取っているようだ)。然りながら、現在出来る範囲の実力行使(警告~放水~追い返し&極稀に拿捕)では、いつまで経っても解決に向かわないことも明白である。
反国家主義者が支配する日本のマスコミ業界
そもそも、領土、領海、領空の侵犯に対しては、警告なしに実力行使して排除しても何ら問題はない。であるが、核恐怖症が蔓延している我が国では、支那やロシアや北朝鮮に対して面と向かって実力を行使することなど出来ない。出来ないと言うか、我が国に非はなくても勝手に世論が燃え上がり、それが何故か政権批判へ向かうので、所轄の大臣や長官が実力行使を容認する筈もない。
固有領土である事は明白と言いつつも、侵入されたら遺憾の意を述べるか、極めて遺憾砲を放つ程度が関の山。それが分かっている近隣諸国からは嘗められっ放しの状況にある。
イライラしますよね。イチイチ癪に障りますよね。侵略して来た相手には、空爆するなり艦砲射撃するなりを行って然るべき。支那だろうが台湾だろうが韓国だろうが北朝鮮だろうがロシアだろうが、例え米軍であったにせよ、「侵略されたら容赦せず!」という考え方が当然である。が、現在の日本社会は、反戦主義者と言うよりも、国家破壊主義者(日本国家を滅亡させることを命題に掲げる者達)がマスコミを支配して、メディアを通じて反政府を煽るという構図が既に確立されている。
有識者と呼ばれる妙な人間達が無抵抗=大人の対応を頻りに唱えて、防衛行動さえ暴力行為だと非難する。そしていつの間にか、必ず、「日本の側にも非がある」という論調となり、話し合い解決を無理強いする。
マスコミが主張する「話し合い解決」に対しては、「何を話し合う必要があるのか!」という大きな反発の声が上がるのもよく理解出来るけど、話し合って文書に調印し合わねば何の解決にも至らないことは悔しいが間違ってはいない。間違ってはいないが、ほんと腹立たしい。腹立たしいので色々考えてみたが、「ぶっ殺されても良いからケリをつける」という政治家がもしも日本に存在しているならば、是非、検討して頂きたいことを書いてみる。これを書いたら、「売国奴」認定されることは間違いない事だけど、不肖私は、紛れもない愛国保守主義者、且つ、保守改革派である事を今回も強く主張します。
尖閣領有権問題の歴史的背景
そもそも・・・
我が国が尖閣諸島を正式に領土として編入したのは、1895年(明治17年)である(1月14日の閣議決定に依る。自治体としては沖縄県に編入)。つまり、尖閣諸島は元から沖縄県だったわけではなく、沖縄県外の島(群島)だった。であるならば、それまでは何処の国の島だったのか?その答えは一つであり、「尖閣は、日本国の領土になるまで何処の国の島でも無かった。」
支那も台湾も琉球(沖縄)も、14世紀とか15世紀頃には其処に現在は尖閣諸島と呼ばれる群島があることは知っていたが、人が暮らすような島でも無く、時折、後悔途中の休憩所的には利用されたこともあるらしい。どういう事かと言うと・・・
1322年頃に三山時代(=山北、中山、山南)に入った琉球(沖縄)は、その三つの国がそれぞれ支那・明王朝の朝貢国として並立していたが、山南の佐敷按司が台頭して1429年に琉球統一が成される。琉球から明朝の初期の都である南京や遷都した北京まで航海していくわけだから、尖閣を休憩所として経由することもあったのでしょう。が、実際は、位置的には知られていても長い間、そのまま捨て置かれていた島だった。
もっと詳しく書かれている史料はインターネット上にいくらでもあるので、当BLOGではこの程度で留めて先を進めるけれど、1895年の1月と云えば、まだ日清戦争の最中である。台湾などが日本へ譲渡されるのは日清戦争後のことであり、尖閣諸島は、清帝国から譲渡されたわけではない。先占の法理に則り(つまり、誰も住んでいない島、且つ、所有国家が無い状態)日本領として組み入れられた。この手順を踏む為に、1885年から調査を続けていたが、支那や台湾からの来訪は一切認められず、日本調査団以外は誰も訪れない完全な無人島だった。つまり、1895年まではどの国の「固有の島」でもなく、1895年に初めて”日本の”固有の島になった。
1945年、日本は第二世界大戦の敗戦国となり、沖縄や小笠原諸島などが連合軍(その後アメリカ合衆国)に占領された。その中に、当然ながら尖閣諸島も含まれた。つまり、この段階でも尖閣諸島は支那の領土ではない。
そして1972年(昭和47年)5月15日に沖縄がようやく日本へ返還された。この時、尖閣諸島も一緒に日本へ返還されたことは、日米の協定調印により明白である。国際社会は、尖閣諸島は沖縄県であることを認めていた。ところが・・・
沖縄返還以前の1968年(昭和43年)に、尖閣海域の海底調査によって石油や天然ガスの宝庫であることが確認されて以降、支那や台湾が色めき立った。沖縄返還に先駆けて、尖閣の領有権を主張するようになり、1971年3月15日には、当時の中華民国(台湾政府)が、米国政府に対して、尖閣諸島を沖縄返還から除外することを強く要求。同時に、尖閣諸島は中華民国領であると言い出した。そして同年6月11日に正式に領有権を主張する。
この年の暮れ、12月30日になると、支那・共産党政府も尖閣諸島の領有権を主張する。
それ以来、日本は当たり前だが、中華民国(台湾)も支那も、尖閣諸島は”自国の固有領土”だとする主張を繰り返して譲る事無く争いが続いているわけだ。
売国奴作戦?
さてと、「売国奴」になってみよう・・・
究極の解決策だが(本来は、何一つ譲る理由はないが、支那人や台湾先住民が、多くの日本人よりは数百年も先にこの島の存在を知っていたことは事実と認めて百歩譲って・・・)
①尖閣諸島の内、魚釣島以外の島は日本国にのみ領有権がある事は絶対動かさない。
②魚釣島に、日本、支那、台湾の国境線を(上手に三方から等分の線引きを行い)刻む。
地上に国境線を持てない三ヶ国が、初めて、魚釣島という地上に国境線という名の友好ラインを引く。そうするとどうなるか・・・
◎日本にとっては、譲れない(譲る理由のない)領土と海域を多少譲る事になる。
◎支那にとっては、台湾を国家として認める事になる。
◎台湾にとっては、支那から国家承認される事によって、大陸にある筈の本来の領土を永久に放棄させられる事になる。
三ヶ国全てが国の威信(メンツ)を汚す事になる解決方法です。が、我が国では英知とされる三方一両損解決策です。日本が一番の損のようでそうでもない。これが本当に成せるなら、我が国は損をした分の数十倍数百倍数千倍数万倍の得を取れる大きなメリットがある。言うまでもなく、沖縄の米軍基地問題の解決が一気に進む事になる。
支那が、台湾を独立国家として承認すれば、台湾は国家として正式に国連加盟出来る。その台湾に対して支那が武力制圧などを試みれば、支那が如何に国連安保理理事国と言えども国際社会全ての敵と見なされる。だから、支那は台湾に対する武力威圧政策(軍略)を放棄せざるを得なくなる。
支那と台湾の緊張が解かれたら、米軍が沖縄に駐留する理由の大きな一因である「台湾防衛」は、意味を成さなくなる。
台湾防衛という一つの大きな駐留理由が消えた暁には、在日米軍(特に沖縄駐留軍)の存在理由は日本防衛に限定される。日本にとっての脅威は、支那、ロシア、北朝鮮、韓国である。韓国は明らかに敵国であるが、まぁその事は今回無視して話を進めると・・・
尖閣・魚釣島で日本・支那・台湾の国境ラインを認め合うという画期的なことが出来るとしたら、支那と台湾と我が国の三ヶ国による平和条約(絶対不可侵条約)も締結出来る可能性がある。そうなれば支那の脅威を消し去れる(相手が信用ならないという感情論は今回は考慮しません)。
米軍の沖縄駐留はどの国に対して必要ですか?という状態を作り、米軍沖縄基地を縮小させる。アメリカ合衆国政府が、「そういう話は聞けない」と言うのであれば、日米安保条約は我が国の占領政策に過ぎない事の証明になる。
沖縄の米軍基地が、必要最小限を残し規模縮小出来るのなら、極論で言えば辺野古の埋め立ては不要です(もう今更遅いですけど)。台湾防衛の為の「海兵隊」も要らないわけだから、グアムでも韓国でも何処でも好きな場所へ移動して頂ければそれで良い。
アメリカ合衆国政府にとっても、東アジアでの軍事衝突の不安が消えれば、軍事予算が少なくて済むので財政面では助かる筈。(しかし、実際は我が国から毟り取る金が減って困るから無理難題言って阻止して来るに決まっている)。
在日米軍の縮小が果たされたらロシアは安心する。我が国はロシアとの平和条約締結へも向かえるし、これが成せたら、北方領土返還解決策の大きなヒントになる?
さて、こうなった時(支那、台湾との三カ国平和条約&日露の平和条約)、我が国が米軍から防衛して貰う敵って何処にいるの?
●どうにもならない相手は韓国と北朝鮮という朝鮮半島の2ヵ国という事になる。
先々でもどうにもならない相手なのだから朝鮮半島とはさっさと断交してしまうべき。
今回の様なことは、政治家でも何でもない人間だから言えること。実際に政治家の誰かが同じようなことを言えば、「売国奴!」と罵られ、石投げられるわ、包丁飛んで来るわ、・・・まぁ、馬鹿な右翼、そして左翼にも命を狙われますわな。命を落とさずとも選挙で落ちて、政治家生命を失いますね。だから見識ある政治家はこんな事は口が裂けても言いません。でも、誰か言わないかな?その政治家の顔を見てみたい。
最後に書いておきますが、不肖私は、「尖閣が日本国の固有領土である事をしっかりと弁えています。」
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