「世界に冠たる日米同盟」という言葉の儚さ

雑記色々

ラグビーW杯2019日本大会 3位決定戦

オールブラックス。モチベーション維持出来ずにボロ負けするんじゃなかろうか?と思っていたら、何の事なく完勝。40対17で(相性の好い)ウェールズを退けて3位となった。優勝する気満々で乗り込んで来た彼らにとっては不本意な結果で終わった大会でしょうけど、3位決定戦をしっかり勝ったことで”オールブラックスの誇り”は十分に示せた。

まるでバックスのようなフォワードの走力。まるでフォワードのようなバックスの圧力。ここに勝ったイングランドは大したもんだ。でも、日本を破った南アフリカに優勝して欲しい思いもあるし・・・兎に角、人々の心に残るような凄い決勝戦になることを期待します。

ところで、この3位決定戦に上皇、上皇后両陛下の御観戦があり、そのお姿が大型スクリーンに映し出されにこやかにお手を振られた時、会場は大盛り上がりだったそうです。きっと両陛下もこの試合を心から堪能なされた事でしょう。

ウェールズについては今後も度々英国史などで触れて行くと思うのですが、ニュージーランドには、触れる回数が激減すると思うのでこの際だから過去記事と連携させて何か雑記でも書いておきます。

「同盟」に対する日本の常識は、世界の非常識

我が国には、「世界には、日米安保以上の同盟関係は無い」と理解している(思い込んでいる)人が多く存在する。総理大臣や重要閣僚、政治アナリスト等々も「世界に冠たる日米同盟」と繰り返し言葉にする。というわけで、我が国とアメリカ合衆国の関係こそが第二次世界大戦後の世界をリードして来た、という考え方が日本には浸透していた。不肖私は、そんな事は不承知も不承知、馬鹿げた話だとずっと言っているけれど、そんな事を言うと、何故か、”非国民”の如く云われる。米国を忖度しないこと、母国が米国従属姿勢にあることを嘆くこと、等々がどうして”非国民”?自分こそが愛国保守主義者だと信じているのだけど?ま、いいや。先を続けよう・・・

本来の同盟国とは、相互保障関係にあることを意味する。日米安保は片務保障であり、我が国はアメリカ合衆国を守れる立場にはない。ただ一方的に守って頂いてるだけだ。いや、本当は基地を提供しているだけで、米軍には日本を守っているという意識はきっと薄い。だって、各地でよくトラブルを起こしている。沖縄ではしょっちゅう起こしている。日本を守っているどころか、日本で羽を伸ばしているに過ぎないように思えるけど、大きな災害の時には救援活動もしてくれるので、在日米軍の価値が全くないとも言えないが。

アメリカ合衆国内では、片務保障に過ぎない日米安保を、”同盟条約”と受け止めている人は(日系人含めて)ごく少数に過ぎないと言われている。ということは、各方面の報道記事でも明白。それを「世界に冠たる同盟」と言い張っているのは哀しいかな日本人だけである。因みに、アメリカ合衆国と相互支援条約を交わしているのは・・・

米州相互援助条約(中南米諸国のうち、メキシコ、キューバ、ボリビア、エクアドル、ニカラグア、べネズエラを除く16ヶ国とアメリカ合衆国が条約加盟)=集団安全保障条約

NATO(ヨーロッパ25ヶ国、+トルコ、カナダ、アメリカ合衆国が条約加盟)=集団安全保障

太平洋安全保障条約(オーストラリア、ニュージ―ランド、アメリカ合衆国が条約加盟)=周辺事態に関する相互安全保障

米比相互防衛条約(フィリピンとアメリカ合衆国が条約)=相互安全保障

米韓相互防衛条約(韓国とアメリカ合衆国が条約)=相互安全保障

台湾関係法(台湾とアメリカ合衆国が条約)=相互安全保障

以上のように、日本以外の47ヶ国と双務保障が成り立っているアメリカ合衆国は、片務保障相手でしかない我が国を、「世界に冠たる同盟相手」と思っている筈もない。また、アメリカ合衆国と双務保障を成立させている47ヶ国が、日本を指して、「米国が世界で最も信頼している同盟国」だと認識している筈もない。寧ろ、終戦後ずっと今に至るまで米軍の占領下にあるとしか見ていない。政治上問題があるので(日本からの金も欲しいから)そういう言葉を口にしないが、一方的に守ってもらっていることを「同盟だ!」と威張っている日本人ってのはやっぱり笑われていると思う。韓国や台湾が双務保障を結び、日本が片務保障ということは、その両国ともしも軍事衝突した場合、米軍は日本を支援しない。それは保障条約上の(世界の)常識だ。このことに対して何の懸念も示さない国会(政治家)、政治評論家、そして勿論国民もだが、感覚が狂っているんじゃないのか?と言いたいけど・・・

アメリカ合衆国の真の同盟者

アメリカ合衆国民が「強い信頼に支えられる同盟相手」とするのは、カナダオーストラリアで間違いない。米国の毎年の世論でもそれは如実に示されていて、日本は蚊帳の外である。(日本が経済的な”仲間”とか、アメリカから見て”貯金箱”であることは間違いないけれど、「同盟者」ではない)。

カナダとアメリカ合衆国は陸続きの真の同盟者であり、カナダとフランス、米国と英国という4カ国の歴史絡みでも強い信頼関係が成り立っている。が、そのカナダ以上にアメリカ合衆国に信頼されているのがオーストラリア。

太平洋安保は、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ合衆国の三カ国の安保条約からスタート(1951年3月調印)。ところが、核搭載艦寄港への反対姿勢を曲げないニュージーランドに対してアメリカ合衆国は防衛義務を一方的に廃止する。両国間の防衛連携機能には亀裂が生じて、現在は事実上の「米豪同盟」の様相を呈している。尤も、ニュージーランドに何か不測の事態が生じた時には、オーストラリアがイの一番に動くし、必然的にアメリカ合衆国も介入するでしょうから、三カ国の同盟関係は継続していると言える。それは兎も角、米軍にとって、太平洋地域に於ける最も信頼出来るパートナーは、オーストラリア軍であり、けっして(制約事項の多過ぎる)日本自衛隊ではない。”使い辛い”日本よりは、寧ろ、フィリピンや台湾や韓国が”使える”。

オーストラリアやニュージーランドでは、第二次世界大戦で日本軍と激しく戦ったことを今だ忘れずに日本嫌いな人も少なくない。当時の日本が、この両国軍の戦争捕虜を虐待したことは黒歴史として刻まれているし、これは言い訳出来ないが、当の日本は、 一方的に親オーストラリアで、親ニュージーランドであり、この両国が大の親日国だとこれまた思い込んでいる。全体的に見れば、徹底的に嫌日していることはないが、捕鯨問題含む海洋環境問題などではしょっちゅう衝突しているし(特にオーストラリアは、環境問題では日本を目の敵にしているフシも見える)、けっして親日国とは言えない。

以上の見方に対して我が国の親米派は、「同盟は軍事関係のみならず、経済や人の交流を含めてのことだ!」と言い憮然とする。オーストラリアの経済規模や人口規模は日本よりは小さいという点は事実です。然りながら、「我が国こそがアメリカ合衆国にとって太平洋地域に於ける最大のパートナーだ」というのは当て嵌まらない。米軍の行くところオーストラリア軍ありという関係が長く続いている両国は、最も信頼し合っている同士で間違いない。

この両国と真の友人関係を構築するには、日米含めて4ヶ国が双務保障出来るような「同盟関係」になる以外にないと考える。しかし、日本では自衛隊ですら承認しようとしない者がまだいるので不可能。また、アメリカ合衆国も、日本とは双務保障関係を望んでいないと思われる(トランプ大統領は表面上で「双務保障を出来る関係に」と言っているが、儀礼的に過ぎない)。

そもそも、米国の真の同盟者は「ファイブ・アイズ」(米・英・加・豪・ニュージーランド)を共有しているメンバー以外には有り得ない。お互いの機密情報を知り合っている「ファイブ・アイズ」に日本が参加を許されていないこと自体、彼ら(ファイブ・アイズ)はまだ日本に対して全幅の信頼を寄せていないということ。支那や韓国(支那を通じてロシア、韓国を通じて北朝鮮)へ情報が筒抜けになりそうな管理甘過ぎる日本は、秘密を守り合えない相手だと断じられている。ま、そういうこと。

日米豪NZと支那の経済関係

ところで、オーストラリアには、支那系企業が多く進出していて、オーストラリアも支那を有力輸出先として重視している。親日だと言う人よりは、親支那の人の方が圧倒的に多いのがオーストラリアの実状だ。・・・った筈だが、ファーウェイ(華為技術)に対する米国の締め付け問題がオーストラリアに飛び火して以降は、若干、親支那派は減っているとも云われる。「ファイブ・アイズ」メンバーのオーストラリアが、米国と歩調を合わすのは当然。しかし、それでもオーストラリアは日本よりは支那を信頼・・・信頼と言うより経済的に大きく重視している。それは日本も支那経済に大きく依存しているので同じこと。(多少困る分野はあっても)日本との交易がなければ経済が成り立たないという考えを持つ国は、流石に世界中の何処にもない。が、支那との交易がなければ、オーストラリアもニュージーランドも日本も大不況に陥ることは間違いない。米国だってそれは否定しない筈。

因みに、2018年度のGDP全体規模は世界第3位の日本に対してオーストラリアは第14位(少しずつ下降気味)。ニュージーランドは53位(少しずつ上昇気味)。オーストラリアとニュージーランドを合算しても依然として日本の4割にも満たない。が・・・

一人当たりの名目GDPは、日本の26位に対して、オーストラリアは17,000ドル以上高い11位。ニュージーランドは2,000ドルほど高い24位。この数値では、高額なアメリカ合衆国製品を消費してくれるのは、オーストラリア人やニュージーランド人の方だという事を意味している。かもしれない。(両国の一人当たりのGDP数値もこの数年で凄く悪くなっているのが気になる。世界的経済指標の悪化とも考えられるので注視が必要かと考えられる・・・あくまで、私の個人観ですけど)。因みに、一人当たり購買力ではオーストラリアは20位、日本は31位、ニュージーランドは34位。個人金融資産では、日本の9位に対してオーストラリアは11位、ニュージーランドは12位。

日本には、オーストラリアやニュージーランドを、南半球の田舎国?と間違った見方をしている人も少なくないが、日本とオーストラリアやニュージーランドを比べると、どっちが裕福な暮らしをしていて、どっちが安全保障体制がしっかりしているのか(一人当たりの国家からの社会保障支出費はほぼ変わらないが)は言わずと知れたこと。

オーストラリアの輸出相手は、最大は支那。大きく離れて二位が日本(支那の4割以下?)。三位が韓国(日本の60%程度)。輸入相手は、こちらも最大は支那。二位は米国(支那の半分以下)。三位は韓国(米国とほぼ変わらない)。日本製品は大して好まれてもいない?

ニュージーランドの輸出相手は、最大は支那。二位はオーストラリア(支那の6割強)。三位は米国(オーストラリアの7割)。日本は米国の7割程度。輸入相手は、こちらも最大は支那。二位はオーストラリアで支那の6割。三位は米国(オーストラリアの7割強)。日本製品はオーストラリアよりは好まれている?米国の8割強。

米国の輸出相手先は、最大はメキシコ。第二位はカナダ。第三位は支那。この三ヶ国への輸出額はかなり大きく、米国経済、引いては実は世界経済を支えていると言って過言ではない。日本は、メキシコの3割強程度でドイツとほぼ変わらない。輸入相手は、支那が圧倒的に多い。第二位はメキシコ(支那の7割強)。第三位はカナダ(メキシコの9割)。日本はカナダの4割程度でドイツと一緒位。北米大陸で国境を接している二カ国(メキシコ、カナダ)を重視している点で、米国は健全な経済活動だと言える。日本人が思う程、日本製品で溢れ返っているわけではないし、米国は日本に経済依存していない。

日本の輸出相手先は一位が支那、二位が米国で金額は拮抗。三位は韓国。オーストラリアは9位で、ニュージーランドは30位。輸入先は、一位は圧倒的に支那。二位が米国(支那の半分以下)。三位はオーストラリア。ニュージーランドは35位。

因みに、支那の輸出相手先で最大はやっぱり米国。意外に第二位は国内とも言える香港(米国の4割)。三位が日本(香港の6割)。輸入相手先は、最大はアジア各地から満遍なくで公表無。第二位が韓国。第三位は米国と日本がほぼ横並び(韓国の8割強)。支那は米国重視の姿勢にあるけれど、日本が本気で覚悟を極めて怒れば経済的には相当疲弊する。なので、言い過ぎには注意している(それでも、横柄な態度にはムカつくことは多々あるけれど)。

圧倒的な人口を誇る支那には、日本の人口(1億2千数百万人)を上回る数の大金持ちが存在する。なので、世界中どの国も支那からの観光客を疎かには出来ないし、支那に於ける販売戦略を重要課題に挙げている。それ以上の人口を誇るインドが追い上げるとか言われて久しいけれど、インドにはそのような迫力を感じない。国民性なのでしょうね。

脱東亜、入オセアニア・・・出来るかな?

日本は、スポーツの世界では特に「東アジア大会」(主に、支那、韓国、北朝鮮。稀に、台湾やモンゴルなども参加)や、「アジア大会」の参加国であり、各競技のアジア連盟に加盟している。「アジアを勝つのは容易ではない!」とアジアで勝つことも凄く重視している。

オーストラリアとニュージーランド以外には(この両国もけっして大人口ではない)人口を多く抱える国がないオセアニアでは、スポーツに力を注げる国が少ない。ということもあって、世界組織の中では、オセアニアゾーンは軽視されがちになって、出場枠数の確保も厳しい。そういう理由があり、特にサッカーに於いて、オーストラリアがワールドカップ出場の可能性を高める為にアジアゾーンに参加していることは良く知られている。だったら、日本がオセアニアゾーンに参加して、ついでに、フィリピンや台湾やマレーシアやインドネシア辺りも誘って、太平洋上の「島」「列島国家」はオセアニア国家群に加盟となればオーストラリアの悩みを解消出来ると思う。でも、「東亜」とか「亜細亜」に拘る人達が日本には多いので、アジアからの転出やオセアニアへの編入はちょっと難しい?

でも、アジアに無駄に投資させられるよりは、太平洋に投資した方が、日本にとっては悪くないと思うけどね。アジア投資は、キルギスやモンゴル辺りの本当の親日国家に限れば十分だと思う。日本の全体GDPが世界第3位を維持しているとは言うものの、一人当たりの経済力は極めて弱く、もっと、日本国民へ投資するべき(教育や福祉)。それがないと全体の力は弱まって行くばかりだと思う。外国人に頼り過ぎるのも、日本国民一人一人への投資の仕方を政治が間違っているからであり、有効な金の使い方をしていないからだと断言出来る。

日本とニュージーランド

日本国家がニュージーランドを知ったのは、明治40年(1907年)に、大英帝国がニューランドを自治領としたことに因る。そして昭和3年(1928年)にニュージーランドと当時の大日本帝国政府は通商関税航海関係暫定取極条約を締結。昭和13年に、ウェリントンに領事館を開いて本格的な外交関係が始まった。が、日本と英国が開戦するので、ニュージーランドも敵国となり、ニュージーランド海軍は日本本土を攻撃している。これは戦争なので致し方ない。

日本が連合国占領下にあった昭和22年(1947年)に、ニュージーランドは独立を果たす。日本が主権回復した年にニュージーランドとの国交関係も復活するが、活発な外交関係となったのは日本が経済復興を成して以降のこと。

現在、約7千億円ほどの貿易量で、日本からの輸出は自動車など完成品が主、ニュージーランドからは資源や食材など原料が主。ヒトの行き来は、日本からは約9万人。ニュージーランドからは約4万人(今年に限っては、ニュージーランドからはプラス1万人はあると思う=W杯ラグビー関連で)。両国の交流をもっと盛んにする鍵はラグビーにあるのでしょうけど、それだけで親密になれるような甘い話はないでしょう。表面上は、貿易量を増やすなども可能でしょうけど、上述したように、米国とは片務限定、ファイブ・アイズからは今だ”信用ならない相手”と見られている状態なのでね。まァ、ラグビーだけでも仲良くしていければ、そのうちに色々相談し合える関係にもなれるのかな。という何とも締まらないオチで終わり。雑記にしても意味不明で済みませぬ。

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